デニス・ホッパーは1936年、アメリカ・カンザス州に生まれました。自らが主演した映画「イージー・ライダー」では監督もつとめ、俳優としてよく知られていますが、芸術への造詣も深く、多作の写真家であり、画家であり、彫刻家でもありました。写真家としては1960年代にポートレートの撮影を始め、アンディ・ウォーホルやジェーン・フォンダなど多くのセレブリティを被写体としたほかヴォーグ誌などでも活躍し、展覧会の開催や写真集の出版も行っています。

画家としての絵画のスタイルは抽象印象派からフォトリアリズムまで幅広く、自ら世界的に個展を開くなど精力的に活動していましたが、その作品はカリフォルニア大火で焼失してしまいました。またアートコレクターとしても有名で、抜群のセンスで集められた所有作品数は世界有数であったと言われています。500年にひとりの天才と言われるホッパーは、2008年にフランス最高の勲章レジオン・ド・ヌールを受賞し、2010年にはハリウッドの殿堂入りを果たしています。