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ARTIST/ART

ナン・ゴールディン
Nan Goldin
1953年-

ナン・ゴールディンはアメリカの写真家です。家族や友人、恋人など 自分自身と彼女の最も近しいものを親密な視点でとらえた率直なポートレートで知られています。彼女の作品には 家族像の変換やドメスティック・バイオレンス、薬物依存や性的依存、セクシュアリティやジェンダー、AIDS(エイズ)など80年代以降の時代性が反映されています。彼女にとってそれは 身近な世界へのオマージュであり 日記のように記録する視覚的自伝のようなものです。彼女を一躍有名にした作品集『The Ballad of Sexual Dependency(性的依存のバラード) (1980–1986)』は1980年代のニューヨークでの彼女の生活を記録し音楽を添えたスライドショーでした。この作品は1985年に初めてホイットニー・ビエンナーレで展示され、その翌年写真集になりました。

「私にとって写真を撮ることは客観的なことではありません。それは誰かに触れる方法 - それは愛撫なのです」

「実際に人々に 彼ら自身の魂へのアクセスを与えることが出来ると思っています」

ナン・ゴールディンは1953年ワシントンD.C.に生まれ、10代の頃 姉を亡くしたことをきっかけに写真を撮り始めました。彼女は 雑誌で目にしたヘルムート・ニュートンやギイ・ブルダンのファッション写真や、アウグスト・ザンダーやダイアン・アーバスの啓示的なポートレート、その両方に影響を受けました。そして影響力のある作品集『I’ll Be Your Mirror (1996)』に見られるように、彼女のカメラは 自分自身と自分の友人たちの 最も無防備な瞬間を捕らえています。ゴールディンは日本の写真家 荒木経惟とも親交があり1994年ザ・ギンザアートスペースにてコラボレーション展が開催されました。世界各国で個展や回顧展を開催し、2008年にはクリスチャン ディオールの「ディオール表参道」にてディオール オムのデザイナークリスヴァン・アッシュ(Kris Van Assche)との展覧会も開催され、2018年にはSupreme(シュプリーム)とコラボレーションするなどファッション界でも幅広く活躍しています。

彼女は世界で最も重要な生きている写真家の一人として高く評価され、認められています。現在彼女はニューヨークとパリを拠点に活動しています。彼女の作品は ニューヨーク近代美術館、パリのカルティエ財団現代美術館、ロサンゼルス現代美術館、パリのポンピドゥー・センターなどのコレクションに収蔵されています。

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