ルーチョ・フォンタナ
Lucio Fontana
1899年 - 1968年
ルーチョ・フォンタナは、20世紀のイタリアの美術家、彫刻家、画家で、戦後の現代美術に多大な影響を与えたアーティストです。フォンタナは、キャンバスに穴をあけたり、鋭利な刃物で引き裂いたりする「空間主義宣言」という独自の制作を発表したことで知られています。「空間主義宣言」とは、いわば時間と空間の結合に基づいた芸術の展開であり、従来の絵画や彫刻の枠を超え幅広く影響を与えています。
時代が移りかわり、人々の生活が変わっても、依然として絵画や彫刻といった芸術の枠組みが変化しないことに疑問を抱き、自らその枠組みを突破しようとしたフォンタナ。戦後の現代美術を語るうえで欠かせないアーティストのひとりと言えます。