ジャン=ピエール・カシニョールはフランス、パリに生まれのアーティストです。海辺や庭園、テラスや窓辺で つば広の花帽子を被った女性がたたずみ、頬杖をつき、物思いに耽っているような優雅で甘くノスタルジックな雰囲気の絵で知られています。
幼いころから父の経営していた高級仕立服の洋裁店できらびやかな服やお洒落な女性たち、祖母の住んでいたドーヴィルの豊かな自然を目にして育ちました。1948年13歳の夏、カシニョールはドーヴィルの海岸で催された『砂の芸術』コンクールで一等賞を取り、1952年には17歳でパリのルーシー・クローグ画廊で最初の個展を開きました。1954年シャルパンティエ・アカデミーに、1955年にはパリのエコール・デ・ボザールに合格しシャプラン・ミディのクラスで学びました。1959年には24歳の若さでサロン・ドートンヌ会員に選ばれ、1960年からは二年間兵役のためドイツに赴任しました。帰国後も意欲的に作品を描き1964年パリのティヴェイ・フォコン画廊で個展を開催しました。
日本で唯一西洋絵画の名匠を扱う画廊として「ギャルリーためなが」を開廊した画商の爲永清司氏はこの頃カシニョールを見出し、その後日本で催した大規模な展覧会にカシニョールを出展させるなどして支援、カシニョールの名は日本中に認知され人気を博してゆきました。1965年頃からはリトグラフの制作にも専念しはじめ、より多くの人々に作品を届けることが可能になりました。
今でも多くのファンを持つ彼の作品は、ヨーロッパ、日本、アメリカをはじめ各国で広く展示されています。女優の黒柳徹子はカシニョールのファンで親交があり肖像画を描いてもらっています。
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http://cassigneul.com/