リュック・タイマンスはベルギー、モーツェルに生まれ「新しい具象(ニュー・フィギュラティブ・ペインティング)」を代表するアーティストとして知られており、現代絵画を語るうえで欠かすことのできない影響力あるアーティストです。
控えめなパレットと途切れ途切れのブラシストロークで描かれるタイマンスの絵は、朧げで どことなく孤独感が漂い 無機質で沈黙しているようでありながら、心の深層に静かに語りかけてきます。
「人々に 絵と写真を思い出すよう依頼すると、写真の説明は 絵の説明よりもはるかに正確になります / 絵画というものは、はるかに詳細であるため 写真よりも記憶にとどめることが難しいのです」このように 彼は説明しました。
「絵画には それとつながりを持つフィジカルな要素があります。そしてそれは、鑑賞者の中の感情的な要素を揺さぶるのです」
タイマンスは、アントワープのセント-ルカインスティチュート(the Sint-Lukasinstituut)で美術を学び始め、エル・グレコの絵画に興味を持ちました。その後ブリュッセルのラ・カンブル国立美術学院で学び、その後アントウェルペン王立芸術学院で学びました。1982年頃にいったん絵画からは離れ、ブリュッセル自由大学(Vrije Universiteit Brussel)で美術史を学び、1985年までの3年間はビデオと映画に焦点をあて研究を行いました。その後タイマンスは再び絵を描き始め、ホロコーストやオクラホマシティ連邦政府ビル爆破事件、ベルギー領コンゴ (Belgian Congo)などの主題を持ち出した作品を制作し始めました。1992年のドクメンタIXで大きな注目を集め、以来世界中で数多くの展覧会を開催しています。
彼は現在ベルギー、アントワープを拠点に活躍しています。今日、タイマンスの作品はロンドンのテートギャラリー、ニューヨークの近代美術館、ベルギーのヘント市立現代美術館、シカゴ美術館などにコレクションされています。
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http://www.luctuymans.com/