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ARTIST/ART

エルンスト・ルートヴィッヒ・キルヒナー
Ernst Ludwig Kirchner
1880年−1938年

エルンスト・ルートヴィッヒ・キルヒナーは、1880年にドイツのバイエルン州に生まれた画家、版画家です。ドレスデン工科大学で建築学を学んだ後画家を志し、同じ学科の学生2人とともに前衛集団「ブリュッケ(橋)」を設立します。ブリュッケの画家たちは共通の表現形式や主義を持っていたわけではなく、従来のアカデミックなスタイルを避けて新しい芸術表現を模索しようとする若手画家の集団で、キルヒナーはそこでリーダー的存在として活躍します。1911年にブリュッケの仲間たちとベルリンに移住しますが、数年後グループは解散。その頃にベルリンの街を題材とした一連の大作を多く発表するとともに、木版、銅版、石版も手がけ、白と黒の対比による素朴で力強い作品を生み出しています。

第一次世界大戦が勃発すると、自ら志願し兵役に就くものの精神を病んで除隊。療養のかたわら制作活動を続け、その頃の作品「兵士としての自画像」には、戦争に対する衝撃が端的に表れています。1933年に政権を握ったナチス・ドイツにより、自らの作品が「退廃芸術」に指定されたことへのショックと、1938年にナチス・ドイツがオーストリアを併合したことへの不安とで、同年6月にダボスの自宅でピストル自殺を遂げます。キルヒナーの絵画はフォーヴィスムと、アフリカやオセアニアの民族美術に影響を受けているとされ、大胆なデフォルメと強烈な原色の対置を特色とする技法で描かれた人物たちは、どこか退廃と不安の影を含んでいます。

 

 

▼公式サイトはこちらから
http://www.kirchnermuseum.ch/en/

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