森村泰昌は 歴史上の芸術家やセレブに自らが扮したセルフポートレイト作品で知られる日本の現代アーティストです。アメリカの写真家シンディ・シャーマンと同様に大がかりな小道具やデジタル操作を使って画像を作成し、象徴的な作品の しばしば不気味な再現を生み出しています。
『写真を撮ることはほとんどの場合 “物を見る” 行為です
一方 “見られること” や “見せること” はセルフポートレイトをする人にとって最も興味深いものです』
『セルフポートレイトは写真そのものだけでなく、時代としての20世紀も 否定しているのです』
敬意と風刺を併せ持つ彼の自画像は 彼が流用する芸術への深い感謝を明らかにしつつ、思いがけず美しさの伝統的な概念を歪めるのです。
森村は1951年大阪に生まれました。京都市立芸術大学卒業後1980年代から写真制作を始め 1983年にシルクスクリーン作品の初個展を開催、1985年にゴッホに扮したセルフポートレイト写真の作品『肖像(ヴァン・ゴッホ)』を制作し発表しました。これ以降、一貫した表現スタイルで作品を制作しています。そして1988年の第43回ヴェネチア・ビエンナーレのアペルト部門に選出され世界的注目を浴び、国内外で多くの展覧会を開催しています。また彼は作品制作のほか執筆活動や2014年横浜トリエンナーレでアーティスティック・ディレクターを務めるなど幅広い活動をしています。2018年には大阪の北加賀屋に自身の美術館「M@M(モリムラ@ミュージアム)」を開館しました。
彼の作品は 国内では東京都現代美術館、原美術館、金沢21世紀美術館、静岡県立美術館、京都国立近代美術館、兵庫県立美術館、徳島県立近代美術館など、海外ではニューヨークのホイットニー美術館、サンフランシスコ近代美術館、ボストン美術館、ロサンゼルス現代美術館、カーネギー美術館など数多くの著名なコレクションに収蔵されています。
▼「森村泰昌」芸術研究所の公式サイトはこちらから
http://www.morimura-ya.com/
▼モリムラ@ミュージアム(M@M)の公式サイトはこちらから
https://www.morimura-at-museum.org/