徐道濩 (ス・ドホ)
Do Ho Suh
1962年−
ス・ドホは1962年、韓国・ソウルに生まれたアーティストです。ソウル大学で東洋画を学び、韓国軍で兵役に就いた後アメリカに渡り、1997年にイェール大学で彫刻の美術修士号を取得。現在はロンドン、ニューヨーク、ソウルの3カ所を拠点に活動を続けています。ドローイング、映像、彫刻といった様々なメディアを駆使し、家、空間、記憶、個性、集合性など、マイノリティとして暮らす他国の文化とのせめぎ合いや葛藤を独自の視点で見つめて作品に反映。繊細で端正な表現で、世界的に非常に高い評価を得ています。また物理的な形と比喩的な形の両方における空間の展性、特に家庭的な空間と特定の場所、形、歴史を持つ建築を通して家の概念がどのように表現されるのかに興味を持ち、身体がどのようにその空間と関わり、居住し、相互作用しているかを検証しています。
ドホは私たちが住む空間には心理的なエネルギーも含まれていると考えており、作品の中で地理的な場所に関係なく記憶や個人的な経験、安心感などを目に見える形にして表現しています。これまでに実に多くのグループ展、および個展を開催するとともに、数多くのビエンナーレにも出品してきたドホの作品は、世界中の著名美術館に収蔵されていることからも、その評価の高さがうかがえます。