王克平(ワン・クーピン)
Wang Keping
1949年−
ワン・クーピンは1949年、中国・北京近郊で文学者の父と女優の母との間に生まれた彫刻家です。幼い頃から絵や美術に興味を持っており、独学で彫刻を身につけて彫刻家を目指すようになりました。文化大革命を批判し、1979年にアイ・ウェイウェイらとアマチュアの芸術集団「星星画会」を結成します。「星星画会」は表現の自由を求めて結成された美術団体で、政府に無許可で展覧会を開くなどし、その活動は最終的には政治の民主化や芸術の自由化を求めるデモへと発展しました。しかし中国当局の圧力により活動を停止させられ、主要メンバーは国外に散りました。クーピンも1984年にフランスへ移住し、以降フランスを拠点に活動を続けています。
移住後はゴッホやアンリ・マティスに影響を受け、自らの作風に磨きをかけていきました。特に女性の身体を表現することの可能性を探求することに興味を持ち、先史時代の彫像とコンスタンティン・ブランクーシ作品のようなニュアンスを融合させたような作品を作っていきました。ねじれ、ひねり、折り曲げなど曲線を生かした女性の体を抽象化した作品が多くみられ、それらは力強い生々しさと当時に憂鬱な雰囲気も併せ持ち、独自の視点で表現されています。また、「星星画会」で活動中に開催された「第1回星星美術展」に出品した彫刻作品「万々歳」は、毛沢東とその体制を痛烈に批判したもので、その美術展の記念碑的作品となっています。
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https://www.wangkeping.com/