イドリス・カーン
Idris Khan
1978年−
イドリス・カーンは1978年、イギリス・バーミンガムに生まれ、現在はロンドンを拠点とする現代美術家です。ロイヤル・カレッジ・オブ・アートに学び、ミニマルでありながら感情を揺さぶるカーンの作品は国際的に高い評価を得ており、同世代のアーティストの中では最も刺激的なひとりであることは間違いありません。写真、ビデオ、彫刻など様々なメディアを駆使して制作されるその作品は大変手の込んだものであり、歴史、美術、音楽、宗教などをテーマに、二次的な素材から写真を撮影したりスキャンしたりして、複数のデジタル画像を重ね合わせて構築し制作されています。その結果仕上がった作品は、驚くほどの光学強度を有する大規模なCプリントとなるのです。
彫刻作品では、鉄板や立方体、石板などの表面に、楽譜やコーランなどのテンプレートを用いて砂吹きをし、文化的、視覚的、時間的な記憶がどのように混ざり合っていくのかを探求し続けています。また、ベルント&ヒラ・ベッヒャーにインスピレーションを受け、彼らのシリーズ作品をスキャンし、デジタルで重ね合わせて再構築した作品も複数発表しています。カーンの作品はニューヨークのグッゲンハイム美術館やイスラエルのテルアビブ美術館などの有名な美術館のコレクションになっているほか、近年はオークションでも常に予想落札価格を超える価格で落札されるなど、その人気は上昇傾向にあります。
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