フランク・ドブソンはイギリスのアーティストであり彫刻家です。
ドブソンは1888年、グリーティングカードのデザインを手掛けていた商業アーティストの息子としてロンドンに生まれました。1902年から二年間ウィリアム・レイノルズ・ステファンズのアシスタントを務め、その後コーンウォールにて風景の水彩画で生計を立てた後、奨学金を得て ホスピタルフィールド・アート・インスティテュートで学びました。その後ロンドンに戻り、ケニントンのシティ・アンド・ギルド・スクールで勉強を続けた後、再びコーンウォールに移り、画家のセドリック・モリスとアトリエをシェアしました。
彼の初期の作品は主に絵画で、1910年から11年にかけて開催されたロジャー・フライの画期的な展覧会で紹介されたモダニズム芸術に影響を受けています。1913年に最初の彫刻作品を制作しましたが、1914年のロンドンのギャラリーでの初個展では 絵画と素描が展示されました。第一次世界大戦後にはますます彫刻に熱中し、1920年にはロンドンのレスター・ギャラリーで彫刻家としての初個展を開催しました。初期にはキュビズムに触発された彫刻を制作していましたが、のちに女性のヌードをベースにしたより叙情的なスタイルへと移行してゆきました。
画家で彫刻家のアリスティド・マイヨールの伝統を受け継ぎつつ、より様式化され、洗練され単純化したフォルムの作品で、ドブソンはイギリスにおける近代彫刻の先駆者の一人となりました。またドブソンは肖像彫刻家としても優れた作品を残しています。ブロンズやテラコッタ、石など様々な素材を用いて制作し、「直彫り」の復活にも尽力しました。1946年から1953年まではロイヤル・カレッジ・オブ・アートで彫刻の教授を務め、寛大で心優しい教師として重要な役割を果たしました。第二次世界大戦後にはロイヤル・カレッジ・オブ・アートの彫刻の教授に任命され、CBE(コマンダー)を授与されました。
ドブソンは1963年に亡くなりました。1966年にはアーツカウンシルの記念展が開催され、1994年にはリーズのヘンリー・ムーア・インスティテュートで大規模な回顧展が開催されました。
彼の作品はロンドンのテート・ギャラリーをはじめとする多くのパブリックギャラリーで展示されています。
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https://frankdobsonartist.com/