レベッカ・ワーレン
Rebecca Warren
1965年−
レベッカ・ワーレンは1965年、イギリス・エクセターに生まれたビジュアルアーティストであり彫刻家でもある人物です。ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジとオックスフォード大学で芸術を学び、現在はロンドンを拠点に活動しています。初期の彫刻は主に粘土を用いた女性のヌードが多く、新たなひらめきを得るために歴史的な作品やエドガー・ドガ、アルベルト・ジャコメッティら芸術家の作品を参照した作品が多く見られました。その後は粘土に加えブロンズ、スチール、ネオンなど様々な素材を用い、次々と頭に浮かぶアイデアを思考と過程の間での交渉の末、3次元的な形になるまで変化させて彫刻やアッサンブラージュ、壁掛けの陳列ケースなどを制作しています。
ウォーレンの彫刻は非常に触覚的であり、その形状は具象と抽象を行き来し、形のないものからはっきりと認識できるものまで様々で、時に漫画的であったりエロティックであったりもします。形や意味の曖昧さを好むワーレンは、自身の作品について「衝動的なものや半分だけが見えているような形、あるいは何十年も前から心に残っているようなものから最近のものまで、どこからともなくやってきてだんだんと何かが光の中に現れてくる」と語っています。
ワーレンは2006年にテート・トリエンナーレに出品し、またターナー賞にノミネートされました。個展はヨーロッパを中心にニューヨークでも開催され、その作品はニューヨークのメトロポリタン美術館やロンドンのテート・ギャラリーに所蔵されています。