空山基は1947年、愛媛県今治市出身のアーティストです。大学卒業後中央美術学園に学び、広告代理店勤務を経て1972年にフリーランスのイラストレーターとして始動します。メタリックなロボットが空山の代名詞と言えますが、そのロボットを描き始めたのは1978年。サントリーの広告がきっかけでした。デジタルグラフィックツールなどなかった時代に描かれた、エロティックな「セクシーロボット」は一躍脚光を浴び、世界的に知られるようになりました。人間だけでなく動物や恐竜などの生き物をロボット化させた作品も描いており、空山にとって子供の頃のアイドルだったという恐竜については、現在も当時の熱狂と関心を抱き続けて制作しています。

「エアブラシ技法のゴッドファーザー」の異名も持ち、国内外で伝説的な存在となっている空山の作品は、ジョージ・ルーカスやステラ・マッカートニーなど世界のカルチャーアイコンからも賞賛されており、セクシーロボットのデビューから40年以上経った現在でも注目され続けています。1995年にはソニーの犬型ロボット初代AIBOのデザインを手がけ、この作品は2000年に日本のデザイン賞の最高峰であるベストデザイン賞で大賞を受賞し、MoMAやスミソニアン博物館のパーマネントコレクションにも選定されています。

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