アルビ・ブラタス
Arbit Blatas
1908年−1999年
アルビ・ブラタスは1908年、リトアニア・カウナスに生まれた芸術家です。並外れた才能の持ち主で、15歳ですでに母国で展覧会を開催していました。1926年に18歳でにパリへ移り、21歳でパリ派の最年少メンバーになると、パブロ・ピカソやモーリス・ユトリロ、フェルナン・レジェらパリの美術界の大物たちと同僚や友人となり、彼らから形、光、色の概念を学んだといいます。そんな芸術家たちに加え、ピエール・ボナールやアンリ・マティスなどをまるで”芸術史家”のように描いて彫刻を作ることとなり、油彩とブロンズで30点の肖像画を制作しました。これらは20世紀フランス絵画の躍動的な時代の画家や彫刻家たちのユニークな記録として残されています。
名だたる芸術家たちに囲まれながらも誰の弟子となるわけでもなく、自分が感じたインスピレーションを独自の生き生きとした芸術世界へと昇華させ、20世紀を通じて肖像画、風景画、演劇、音楽、ホロコースト作品など、あらゆるメディアやジャンルの作品を残しました。ブラタスの作品は高く評価され、そのキャリアの中で多くの賞を与えられました。1978年にはフランス政府からレジオン・ドヌール勲章シュヴァリエを授与され、またその2年後にはナチスからの解放を記念した7つのブロンズ製彫刻が評価され、ヴェネツィア市長から勲章を授与されました。