ウィリアム・キングはアメリカの彫刻家です。ブロンズ、ビニール、木などの素材を用いてウィットに富んだ具象作品を制作しました。キングは 人物の体型や仕草から、人間の感情を無限に表現することができました。
「彼の作品で賞賛されるものは、彫刻の技巧、多種多様な素材の扱い、鋭い観察力とウィットに富んだ発明など、全て二の次で ジェスチャーに集中している」
彼の作品について、評論家のヒルトン・クレイマーはこのように書いています。
キングは1925年フロリダ州ジャクソンビルに生まれ、マイアミのココナッツ・グローブで育ち、少年時代には父親から模型飛行機の作り方や大工仕事を教わりました。1942年からフロリダ大学で工学を学んだ後、1945年にニューヨークに移り、クーパー・ユニオン美術学校の建築プログラムに参加しました。そして彼は在学中にデイビッド・スミスの彫刻を見て、その後この表現手段に傾倒してゆきました。学校を卒業した翌年、フルブライト奨学金を得てローマに留学し、その後ギリシャのアテネやロンドンのセントラル・スクールに滞在するなどしました。
1953年からの3年間キングはブルックリン美術館のアートスクールで教鞭をとり、その後カリフォルニア大学バークレー校などでも教鞭を執りました。彼は1954年に初の個展を開催し、アレックス・カッツや最初の妻であったロイス・ドッド、フェアフィールド・ポーターなどのアーティストたちと親交を深めました。キングは1994年から1998年まで全米デザインアカデミーの会長を務め、2003年にはアメリカ芸術文学アカデミーの会員に選出されました。また彼は、グッゲンハイム財団、全米芸術基金個人アーティスト助成、サンフランシスコ芸術委員会賞(彫刻部門)、サンフランシスコ芸術協会、カリフォルニア芸術工芸大学、コーコラン美術学校(ワシントンD.C.)から名誉博士号を授与されています。
キングは 妻であり画家のコニー・フォックスと共にニューヨークのイーストハンプトンで長年暮らし、2015年に90歳で亡くなりました。
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https://www.williamkingsculpture.com/