ゲイリー・シモンズはアフリカ系アメリカ人の現代アーティストです。アメリカのポップカルチャーのアイコンやステレオタイプを用いて、人種や階級に関する個人的および集団的な経験や記憶をテーマにした作品を制作しています。
「私は、人種、ジェンダー、階級のステレオタイプといった停滞したボキャブラリーと
私が作るものにおける 人類の歴史の次元という目に見えないものとの間で駆け引きしながら
欠如を表現することに関心があります」
1964年ニューヨークで生まれたシモンズは、チャールズ・ゲインズやマイケル・アッシャー、ジョン・バルデッサリ、キャサリン・ロード、マイク・ケリーなどに師事し、1988年にスクール・オブ・ビジュアル・アーツで美術学士を、1990年にカリフォルニア・インスティテュート・オブ・ザ・アーツで美術修士を取得しました。卒業後シモンズはニューヨークの元学校の建物にスタジオを構え、この時 教室に残されていたチョークや黒板を使ったことが 形式的にも美的にも、その後の彼の作品の多くに影響を与え、新生面を切り開くきっかけとなりました。またシモンズは音楽に没頭し、ダブやパンク、ヒップホップやレゲエ、ラップなどからもインスピレーションを得て作品を制作しています。特に 人種や階級を重視した政治に影響を受け、現代文化を形作ってきた音楽の声を辿る作品を数多く制作しています。
シモンズは2020年のパキスタンのラホール・ビエンナーレ、第56回ヴェネツィア・ビエンナーレ、アラブ首長国連邦のシャルジャ・ビエンナーレ12、ニューオーリンズでのプロスペクト3などにも参加しています。現在シモンズはカリフォルニア州ロサンゼルスを拠点に活動しており、彼の作品はボルチモア美術館、ニューヨーク近代美術館、ミネアポリスのウォーカー・アート・センターなどに収蔵されています。
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https://garysimmonsstudio.com/bfihrh8yfe70m8myrec8ba65x0nac2