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ARTIST/ART

ジャン・デルヴィル
Jean Delville
1867年―1953年

ジャン・デルヴィルはベルギー出身の象徴主義の代表的な画家です。彼は作家で詩人、神秘主義学者、教師でもありオカルト研究家でもありました。

デルヴィルは理想主義的な芸術作品の伝統を継承することを目的としたベルギーの理想主義運動の代表的な存在でした。彼はこの概念の源を、遥か古代ギリシャやエジプトの秘教的伝統にまで遡り辿ってゆきました。デルヴィルは、私たちが共有する現実は 真に象徴的なものであり、高次の存在次元の反映であると信じていました。彼の光り輝く絵は、人間の内なる光や魂が肉体に閉じ込められている という考えをよく表しています。デルヴィルの代表的な作品には『スチュアート・メリル夫人の肖像/ミステリオーザ(Portrait de Madame Stuart Merrill/Mysteriosa)』(1892)や『魂の愛(L’amour des âmes)』(1900年) などがあります。

デルヴィルは1867年にベルギーのルーヴェンに生まれ、ブリュッセル王立美術アカデミーで学びました。非常に早熟な学生であったデルヴィルは、若い学生のうちにアカデミーの権威あるコンクールの賞を数々受賞しました。彼は1892年から三年間「薔薇十字サロン」に出品しました。そして1895年にはベルギー・ローマ賞を受賞し、イタリア留学の奨学金を受け ローマとフィレンツェを訪れ、ルネサンス期の芸術家たちの作品を直接学ぶ機会を得たのです。
古典的伝統に強く影響を受けたデルヴィルは生涯に渡り、アカデミーで教えられる古典的な訓練の価値を唱え続けました。1900年から6年間グラスゴー美術学校で教鞭を執り、その後1937年まで母校ブリュッセル王立美術アカデミーの教授として活躍しました。また彼は精力的な芸術起業家であり1890年代から1920年代にかけ、ブリュッセルのサンカントネール半円柱のモザイクを含む公共建築の装飾を担当したソシエテ・ド・ラール・モニュメンタルなど、影響力ある芸術展示団体をいくつか設立しています。また当時の芸術家に手頃な画材を提供する芸術協同組合を設立し、大きな成功を収めました。

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