ジョシュ・クラインはフィラデルフィア生まれ、現在はニューヨークを拠点に活動するアーティストです。主に彫刻やビデオ、インスタレーションを手掛けるクラインは、新自由主義社会の中で 私たちの人間性がどのように変容し、商品化され、道具化されてきたかを考える作品や展覧会を制作しています。
2015年ニューミュージアムのトリエンナーレ「Surround Audience」で、インスタレーション作品『Freedom』(2008年のバラク・オバマの大統領就任演説のコンピュータ版が流れる中、SWAT装備のテレタビーズ像があちこちに立っている) を発表し、ニュースやアートプレスで広く注目され、高い評価を得ました。彼はこの時期から21世紀の政治と経済を探求するインスタレーションベースのプロジェクトの主要サイクルを開始し、これまでに ソーシャルメディアが民主主義に与える影響や テクノロジーの自動化、気候変動などを探求してきました。
「私にとっては、テクノロジーが人間であることの意味を変えてしまうということです
自己実現というポジティブな側面もありますが、私が連想するのは
労働者から より多くの生産性を引き出そうとする執拗な動き、
つまり 人間を信頼できる、常にオン状態のオフィス家電に変えてしまうことです 」
美術業界を超越した議論を引き起こしながら、クラインは 実存主義的ヒューマニズムを危うくする存在として、テクノロジーのジャガノートに疑問を投げかけています。
クラインはこれまでに、イギリスのオックスフォード現代美術館、イタリアのサンドレット・レ・レバウデンゴ財団現代美術館、アメリカのポートランド美術館、ロンドンのスチュアート・シェイブ・モダンアート(ギャラリー)、ニューヨークの47 Canal(ギャラリー)などで個展を開催し、また ニューヨークのMoMA PS1、ニューミュージアム、ワシントンD.C.のハーシュホーン博物館、ナショナル・ポートレート・ギャラリー、ICAボストン(ボストン・コンテンポラリーアート美術館)、フィラデルフィア現代美術研究所、クリーブランド現代美術館、サンフランシスコのイエルパ・ブエナ芸術センター、オールブライト=ノックス美術館、スウェーデンのストックホルム近代美術館、ドイツ・カッセルのフリデリシアヌム美術館、ベルリンのクンストヴェルケ現代美術センター、上海の余徳耀美術館などでのグループ展に参加しています。
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