セザール・ドメラ
César Domela
1900年―1992年
セザール・ドメラは デ・ステイル運動の主要メンバーとして知られるオランダのアーティストです。
ドメラは1900年にアムステルダムで、ルター派の元牧師でオランダ議会の有力な無政府社会主義者であったフェルディナンド・ドメラ・ニューウェンホイスの末っ子として生まれました。1919年からスイスのアスコナで 独学で学び、キュビズムの影響を強く受けた構成主義的な作風を身につけました。初期の作品は風景画や静物画で、人物は幾何学的な形態に還元されたものでした。
1923年にベルリンに移ったドメラは、ジョージ・グロスやジョン・ハートフィールドらが所属していたドイツ表現主義のグループ「November Group」のメンバーと親交を深め、この頃に 垂直と水平の線と面で構成された主題のない絵画を初めて描きました。その後1924年に初個展を開催し、1925年にオランダの前衛美術運動De Stijl(デ・ステイル)の最年少メンバーとなり、ピエト・モンドリアンやテオ・ファン・ドゥースブルフらと密接に仕事をするようになりました。第二次世界大戦後は主にレリーフを制作し、その多くはデン・ハーグ美術館に収蔵されています。彼の作品は成功を収め、1936年にはニューヨーク近代美術館で開催された「キュビズムと抽象芸術」展に出品されました。
ドメラは1992年に亡くなりました。死後、彼の膨大な私物や作品のアーカイブはオランダ美術史研究所に遺贈されました。