松山しげき
Shigeki Matsuyama
1973年-
松山しげきは1973年生まれ。98年からイラストレーターとして広告やプロダクトのイラスト制作を手がけ、2011年以降はよりコンセプチュアルな作品制作を行うためにアーティストへ転身しました。
SNSなどに投稿された無数のセルフィーやスナップなどの顔写真から、ビデオプロジェクターを使って「目」だけを正確にトレースし、髪型や輪郭は変えその人物とは全く異なる姿で、幾何学模様のようなダズル迷彩を用い描かれたポートレート作品Portrait of dazzleは、インターネットの匿名性や情報の不確かさが及ぼす危険性を表現した「現代人の肖像画」。松山の代表的な作品となっています。
カメラ目線でこちらを見ている人物や、どこかよそを見ている人物が描かれていますが、どの人物も同様にスマートフォンを通して「自分」を見ています。松山はセルフィーをSNSなどに投稿し、いいねの数やコメントを見るという行為は、他人の評価を通じて自分を見ている事ではないかとの考えから、作中の人物たちの瞳の中にスマホの光源を描きます。
松山しげきは、テクノロジーの進化とともにAI技術も人々の生活とは切り離せない存在となった現代、技術や情報をどう取り扱うのかを見る者に問いかけるような作品を制作しているアーティストです。
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