アルフレッド・ジェンセン
Alfred Jensen
1903年―1981年
アルフレッド・ジェンセンは 幾何学的な形で構成されたカラフルなグリッドで知られるアメリカの抽象画家です。ジェンセンは数学と色彩理論の両方からインスピレーションを得て、インパスト(厚塗り)で緻密なグリッドやパターンを描きました。彼の絵画はピタゴラスの数学や天文学、古代中国やマヤの暦など 複雑な思考体系に基づいており、哲学的、精神的な象徴性が色濃く反映されています。
「物事は 互いに共鳴したりエネルギーを与えたりする という考えが、私の絵画制作の指針になっているのです」
ジェンセンは1903年グァテマラのグァテマラ・シティに生まれました。少年時代に様々な場所を旅した後、サンディエゴの美術学校で学び、ヴァクラフ・ヴィトラシルやカール・ロバート・ホルティと出会い、その後ミュンヘンでハンス・ホフマンの下で学びました。ヴィトラシルからの支援を受けてパリのスカンジナビア・アカデミーへ入学し、その後1934年にジェンセンはアメリカに渡りました。アメリカではマーク・ロスコやサム・フランシスとも親交を深めました。1945年頃からはゲーテの『色彩論』の研究を始め、その後20年間研究を続けました。1950年代から1960年代にかけてはニューヨークや海外のグループ展に出展しました。
1981年ジェンセンはニュージャージー州リビングストンで亡くなりました。彼が亡くなってから4年後の1985年、ニューヨークのソロモン・R・グッゲンハイム美術館で彼の大規模な回顧展が開催されました。
現在ジェンセンの作品はワシントンD.C.のスミソニアン博物館、ニューヨークのホイットニー美術館などのパブリック・コレクションに収蔵されています。