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ARTIST/ART

アルフレッド=ウィリアム・フィンチ
Alfred William Finch
1854年―1930年

アルフレッド=ウィリアム・フィンチはベルギー、ブリュッセル生まれの画家であり陶芸家です。

フィンチは24歳のときにブリュッセルの王立美術学校で1年間学びました。1883年には ベルギーの画家やデザイナー、彫刻家たち20人を会員として発足したグループLes XX(レ・ヴァン=20人展)の創設メンバーとなりました。このLes XX(レ・ヴァン)にジョルジュ・スーラが出品した作品に影響を受け、フィンチはしばらく点描で作品を制作しました。1886年と1891年にイギリスを訪れたフィンチは イギリスのアーツ・アンド・クラフツ運動の信条に触れ、また画家としては十分な収入が得られなかったこともあり、芸術的焦点を絵画から陶芸に転じました。

1897年にフィンランドのポルヴォーに家具や陶器などインテリア製品を製造する工場アイリス社を設立したルイス・スパラの招きでフィンランドに渡りました。そこでフィンチはアール・ヌーヴォーのスタイルの工芸品のデザインを手掛けました。彼はまた、中国や大陸の陶器にもヒントを得て 独特の質感を持つ新しいスタイルの陶器を作りました。彼は工場が倒産する1902年まで責任者を務めました。短い活動期間ではありましたが、アイリス工場はフィンランドの近代陶芸の基礎を築きました。

工場が閉鎖された後フィンチは絵画のキャリアを再開し、1902年からは工業美術学校で陶芸やグラフィックの教師を務め始めました。1909年には画家マグヌス・エンケルらと美術家グループ「Septem-ryhmä(セプテム-グループ)」を結成し、1912年からグループ展を開催するなど活動しました。

フィンチは1930年にヘルシンキで亡くなりました。

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