アルヴァ・アアルト
Alvar Aalto
1898年−1976年
アルヴァ・アアルトは1898年、フィンランド・クオルタネに生まれた建築家、デザイナーです。20世期の北欧デザイン界を代表するモダニズム建築の巨匠として知られ、その活動は建築から家具、ガラス食器など日用品のデザインや絵画に至るまで多岐にわたっています。ヘルシンキ工科大学に学び、初期には当時の主流であった北欧古典主義の考え方に沿った作品を作っていましたが、その後何度もヨーロッパを旅することでモダニズムの最新トレンドであるインターナショナルスタイルに精通していきます。
1928年にはフィンランドのパイミオ・サナトリウムの設計コンペティションで1等となり、その名が国際的に知られるようになりました。アアルトの特徴は機能主義を採用したユーザーフレンドリーで機能的なデザイン、そして自然の素材を使用して家具から照明器具に至るまで自ら設計し、建物全体を完全な芸術作品として扱うことでした。中でも最高傑作とされているのは親しい友人で、ともにアルテック社を立ち上げたマイレ&ハッリグリセリンの邸宅「マイレア邸」です。プラスチックやスチールなど新しい素材が生まれる中木の可能性を追求し、緑豊かな周囲の自然と調和した建物を生み出しました。プランニングから建築の細部に至るまでこれぞアアルトともいうべきアイデアと美しさが詰まった、現在でも見学者が絶えず訪れる邸宅です。フィンランドではユーロ導入まで使用されていた50マルッカ紙幣にアアルトの肖像が使われていました。
▼公式サイトはこちらから
https://www.alvaraalto.fi/en/