アンドレ・アンブール
Andre Hambourg
1909年−1999年
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アンドレ・アンブールは1909年、フランス・パリに生まれ、ロマンティックなヴェネツィアの構図や、光り輝く海景、そして浜辺の風景を描くことで知られる画家です。アンブールは国立高等装飾美術学校と国立高等美術学校に学び、在学中の19歳のときに初の個展を開催します。その才能が早くから認められていたこともあり、1931年にはサロンの主役となりました。生涯で多くの名誉を与えられましたが、その最初のひとつは1933年に授与されたヴィラ・アブデル・ティフ賞です。受賞を機に北アフリカへと渡り、10年近く現地で暮らすことになります。アルジェリアとモロッコの力強い太陽の光と荒涼たる景観は、その後のキャンバスに大きなインスピレーションを与えました。
第2次世界大戦従軍後は海軍の公式画家となり、フランス海軍の艦船に乗って世界各国で数多くの任務に従事するとともに、多くのスケッチや下絵を持ち帰りました。その冒険的な海洋生活は後の作品に永続的な影響を与え、後にアンブールは海洋省の公式画家となりました。晩年はフランスやアメリカで個展を多数開催し、1999年パリで亡くなり、その長く豊かなキャリアに幕を下ろしました。