アーラン・ダルケンジェロ
Allan D`Arcangelo
1930年−1998年
アーラン・ダルケンジェロは1930年、イタリア系移民の両親のもと、ニューヨーク州バッファローに生まれた芸術家です。1950年台初頭にバッファロー大学で歴史学の学士号を取得し、卒業後マンハッタンに移り、そこで当時流行していた抽象表現主義の画家たちの作品に出会います。その後メキシコシティ・カレッジで絵画を学び、1950年台後半にはロイ・リキテンスタインやアンディ・ウォーホルを彷彿とさせるような、クールで無駄のない美的感覚を持って絵を描くようになりました。その頃はポップカルチャーのアイコンや、政治的要素を含んだ作品を制作していましたが、1960年代後半に入ると具象的な要素を捨ててアメリカの風景に目を向けるようになりました。それはアメリカを象徴するハイウェイの風景に、道路標識や障害物を切り取って抽象化したイメージを重ね合わせた『バリア』シリーズで、代表作のひとつとして知られています。
1970年代後半になるとハイウェイのモチーフを完全に排除し、建物などの構造物やコンテナ、飛行機の窓から見た風景などを切り取った作品を発表しています。ダルケンジェロの作品は、MoMAやシカゴ美術館をはじめとしたアメリカの主要美術館、パリのポンピドゥセンターなど多くの美術館に収蔵されています。
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https://www.allandarcangelo.org/