イサム・ノグチ
Isamu Noguchi
1904年−1988年
イサム・ノグチは1904年、アメリカ・ロサンゼルスで、日本人の父とアメリカ人の母との間に生まれた彫刻家、そしてデザイナーのひとりとして知られています。想像力に富む数多くの優れた作品を世に送り出し、粘土、石、木材、金属など種々の素材による彫刻作品に加え舞台装置、工業デザイン、庭園設計、焼物など幅広い分野で奔放自在に、豊かな世界を展開しました。
「木彫りの天才少年」と言われた10代後半から彫刻に取り組み、20代前半でコンスタンティン・ブランクーシに師事。1930年代には北京で墨絵を学び、第二次大戦後は日本で禅の庭や伝統技術に触れ、北大路魯山人のもとで陶芸制作にも励みます。この頃には光の彫刻「あかり」を生み出しています。
1958年には拠点をニューヨークに移し、彫刻よりもスケールの大きい庭園制作や空間彫刻を行うようになります。晩年も精力的な活動を続け、1986年には80歳を過ぎてヴェネツィア・ビエンナーレのアメリカ代表に選ばれ、ようやく「アメリカ人の偉大な芸術家」として認められました。東西の間でアイデンティティの葛藤に苦しみながらも独自の彫刻哲学を打ち立てた、20世紀を代表するアーティストイサム・ノグチの作品は、日本では大阪の万博記念公園、東京の草月会館、東京国立近代美術館などで見ることができます。
▼公式サイトはこちらから
https://www.noguchi.org/
http://www.isamunoguchi.or.jp/