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ARTIST/ART

ウィリアム・スコット
William Scott
1913年−1989年

ウィリアム・スコットは1913年、スコットランド・グリーノックに生まれた画家です。ベルファスト芸術大学とロイヤル・カレッジ・オブ・アートに学び、1940年代半ばから静物画の制作を始め、1950年代半ばにはまだ抽象画が疑問視されていたイギリスで、その先駆者として活動していました。日常生活にありふれたもの、例えば鍋やフライパン、魚、卵、洋梨などを、平面的な色彩と描写的な線とを用いて描いた作品で知られており、「日常を名作に変えた画家」とも言われています。そのキャリアを通じてスコットは抽象と表現主義との狭間で揺れ動き、しばしば両方のスタイルをひとつの構図に融合させることもありました。

ジョルジュ・ブラックやパウル・クレーなどの芸術家や、先史時代の芸術や子供たちの絵画からもインスピレーションを受けたというスコットは、風景画、ヌード、抽象画、静物画など様々な作品を描いていますが、中でもトレードマーク的作品は、平らなテーブルに置かれた果物やお皿などをシンプルに、そして素朴に描き上げた静物画です。これまでにロンドンとテート・ギャラリーとダブリンのアイルランド近代美術館で大規模な回顧展が開催され、その作品はニューヨークのグッゲンハイム美術館やシカゴ美術館などに収蔵されています。

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