買いたい・探したい

ARTIST/ART

エゴン・シーレ
Egon Schiele
1890年−1918年

エゴン・シーレは1890年に、オーストリア=ハンガリーに生まれた画家です。子供の頃から学業より芸術を得意とし、16歳でウィーン工芸学校に入学します。初年度に複数の教員にその才能を認められ、彼らの推薦で名門ウィーン美術アカデミーへと転入しますが、保守的で古典主義を継承するスタイルを受け入れることができず、1907年に先輩であるグスタフ・クリムトに弟子入りします。路線は違えどクリムトは熱意あるシーレを可愛がり、作品を購入したりパトロンを紹介したりと全面的に援助し、翌年には初個展の開催にも導きます。1909年にアカデミーを退学し、表現の制約から解放されると性表現の探求を始め、またゴッホやムンクの影響を受けて表現主義の躍動感あるスタイルへと転向していきます。シーレの作品はもともと斬新でしたが、クリムトの装飾エロティシズムと表現主義的な歪みを取り入れることで、さらに大胆で前衛的になっていきました。

1915年、第一次世界大戦での従軍は人生や作品に変化を与え、終戦後の1918年に開催されたウィーン分離派展に50点以上の新作を公開すると一気に注目を集め多作な成熟期を迎えます。しかしながら残念なことに、同年秋に28歳という若さでスペイン風邪に命を奪われます。シーレは自画像を多く描いた作家として知られていますが、中でも1910年の「手を挙げながらひざまづく裸体」は、20世紀で最も重要な裸体画作品とみなされています。

一覧ページに戻る
お問い合わせ 資料請求