エド・モーゼスはアメリカのアーティストです。
ロサンゼルスのアートシーンの中心人物であり、戦後の西海岸アートの重要なプロモーターでした。バラエティに富んだ抽象絵画で知られる彼の作品は、はかないプロセスと概念の無常さへの関心によって統一されています。彼の作品は そのキャリアを通して絶えず変化し、以前に作られた作品によって定型化されたセオリーに基づいています。彼は様々なプロセスを用いて素材の実験を重ね、大胆な構図と革新性で高い評価を受けてきました。
『なんとか 私は美術史の中にいると思いたいです。
しかし私は、型にはまれないのです。合わないのが、好きなのです。
実際 私はそのような、偶然が積み重なったような作品を作っています。
私の人生は 偶然の要素から発展してきたと思っています。
私は自分が何をしているのかわかりません。私は冷静に物事に臨んでいます。私は自分が何を言おうとしているのかわかりません。
それが、私の絵に対する姿勢です。分からないことに取り組むのが好きなのです。』
モーゼスは1926年カリフォルニア州ロングビーチに生まれ、カリフォルニア大学ロサンゼルス校で学び、学士号と修士号を取得しました。そして1958年にはフェラス・ギャラリーで展示を行いました。彼はロサンゼルス現代美術館での大規模な回顧展の対象となり、1980年にはグッゲンハイム・フェローシップを受賞しました。彼は長年に渡りロサンゼルスのアートシーンで活躍し、晩年にも多くの作品を発表し続け、アーティストとしての創意工夫と現代美術の新しい展開への気配りが高く評価されました。
現在彼の作品はシカゴ美術館、ニューヨーク近代美術館、フィラデルフィア美術館、ロサンゼルス・カウンティ美術館、メニル・コレクション、コーコラン美術館、ホイットニー美術館などに収蔵されています。