オディロン・ルドン(本名 Bertrand-Jean Redonベルトラン=ジャン・ルドン)は、絵画、パステル画や版画で知られるフランスの象徴主義のアーティストです。オディロンは母親の名前オディールに由来するニックネームでした。花、静物や風景、神話のシーンや無意識下に眠る世界を描写したかのような幻想的な世界、ルドンは様々なモチーフを描きました。
『私の独創性は人間らしいやり方で ありそうもないような存在に命を吹き込み、法と可能性に従い それらを生かすことにあります』かつて彼はこのように言いました。
1840年ベルトラン=ジャン・ルドンはボルドーに生まれ、10代でスタニスラス・ゴラン(Stanislas Gorin)の下で絵画を学びました。ゴランは彼に、ウジェーヌ・ドラクロワやジャン=バティスト・カミーユ・コロー、ギュスターヴ・モローの作品を紹介しました。父親の希望により ルドンはエコール・デ・ボザールで建築を学ぶべく試験を受けましたが、合格しませんでした。その後は ギュスターヴ・フローベールやエドガー・アラン・ポー、シャルル・ボードレールなどの文学作品を読み、ジャン=レオン・ジェローム(Jean-Léon Gérôme)の下で絵画を学びました。1865年、ルドンはボルドーの実家に戻り ロドルフ・ブレダン(Rodolphe Bresdin)からエッチングとリトグラフを学びました。1871年パリに戻ったルドンは 1890年代まで専ら木炭とリトグラフでモノクロの作品を制作していました。1890年代以降、ルドンがパステルや油絵具を使用し 思いがけず明るい色を使い始めたのは、ポール・ゴーギャンやモーリス・ドニらとの親交がきっかけとなっていたようです。
1899年、ナビ派としてデュラン=リュエルの展覧会に出展しました。1903年には彼はレジオンドヌール賞を受賞しました。そして1913年にはルドンの版画集がアンドレ・メレリオから出版され、同年ニューヨークの国際近代美術展“アーモリー・ショー”にも出展、彼の人気は高まっていきました。 ルドンは1916年、フランスのパリで亡くなりました。
2018年、静物画『Fleurs(花)』のセットがクリスティーズのオークションで4,092,500ドルで販売され、ルドンのオークション記録を樹立しました。現在ルドンの作品は シカゴ美術館、パリのオルセー美術館、ニューヨーク近代美術館、ロンドンの国立美術館などにコレクション収蔵されています。
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https://www.odilon-redon.org/