カラ・ウォーカー
Kara Walker
1969年−
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カラ・ウォーカーは1969年、アメリカ・カリフォルニア州に生まれたアーティストです。画家である父、ラリー・ウォーカーのアトリエで幼い頃から絵画に親しみ、3歳の頃にはアーティストになることを決めていたといいます。アトランタ・カレッジ・オブ・アートにてBFAを、その後ロードアイランド・スクール・オブ・デザインにてMFAを取得し、多くの個展やグループ展を経て独自の作風を築いたウォーカーの作品は、人種、ジェンダー、セクシュアリティ、バイオレンス、アイデンティティなどを、白い背景に黒い切り絵を直接貼り込み、シルエットを通して率直に表現するものです。
一見メルヘンチックな雰囲気を持つ影絵のような作品には、実はアメリカでの黒人への奴隷的扱いや非人道的行為の数々が実に挑発的に描かれています。ウォーカーは作品を通してアフリカ系アメリカ人の歴史と、アメリカ国民の恥ずべき無意識を視覚的に表現し強く訴えているのです。
その実力は若い頃から認められており、1997年には最年少でマッカーサーフェローシップを受けており、2007年にはタイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に、アーティスト部門で選出されています。2015年のヴェネツィア・ビエンナーレでは、特別プロジェクトのディレクター兼セット・衣装デザイナーもつとめました。
▼公式サイトはこちらから
http://www.karawalkerstudio.com/