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ARTIST/ART

キャロル・ラマ
Carol Rama
1918年−2015年

キャロル・ラマは1918年、イタリア・トリノに生まれた画家です。正式な絵画の教育を受けず独学で技術を習得し、1930年代半ばから制作活動を始めました。この頃の作品は人間の経験の身体性と生命力を強調した水彩画で、スキャンダラスで卑猥なものとして受け取られたため、世間から認められることはありませんでした。1950年代には幾何学的な抽象表現に転向し、60年代には体液のように粘性のある飛沫状の絵具を塗り、ガラスの目玉、手術用のチューブ、注射器などをコラージュして、生命や腐敗の段階にある生物を想起させるような作品へと変化していきました。この手法は現在では「ブリコラージュ」として広く知られていますが、もとはラマの生涯の親友であったイタリアの詩人エドアルド・サンギネッティがこの頃のラマの作品に言及した造語でした。

1980年、キュレーターのリー・バージンが展覧会でラマの作品を数点紹介したことがきっかけで、それまで検閲でほとんど公開されることのなかった初期の水彩画が公開され、高い評価を得ることとなりました。その後は地形図、設計図、数学的なダイアグラムなどが描かれた様々な用紙に、神話上の獣や性的で露骨な人物を描いた具象的な作品を発表し、90歳になるまで制作を続けました。

ラマの制作は20世紀の美術史の中でも特異な位置を占め、偶像破壊的な性質を持っているため、生前は検閲を受けたり疎外されたりしていましたが、近年では1930年代以降の抽象画と具象画の発展における重要な前衛的人物として称賛されています。またラマの革新的な作品は、同世代の作家や世界中の若い世代の作家に影響を与えたことが国際的にも認められています。

公式サイトはこちらから
https://archiviocarolrama.org/en/

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