グスタフ・クリムト
Gustav Klimt
1862年−1918年
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1862年、ウィーン郊外で生まれたグスタフ・クリムトは、世紀末ウィーンを代表する帝政オーストリアの画家です。その作品は華やかな装飾性と世紀末的な官能性を併せ持つがゆえにいっそう輝きを増し、見る者の目を釘付けにする、そんな不思議な力を持っています。
初期は実写的でアカデミックであった画風が、「黄金様式」の時代には装飾的で抽象的な色面と人物を組み合わせた独特なものに変わっていきます。このころに描かれたのが、代表作のひとつである「ユディトⅠ」です。男の生首を抱え、恍惚とした表情を浮かべるユディト(旧約聖書外典の1つである『ユディト記』に登場するユダヤ人女性)が妖しく生き生きと描かれています。注目すべきは額縁です。これもクリムト自らがデザインしたもので、金箔を多用するアイデアは日本美術の影響を強く受けたとされています。2019年には没後100年を記念し、日本で過去最大級の展覧会が開かれ話題となりました。
▼公式サイトはこちらから
http://www.iklimt.com/