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ARTIST/ART

ゲオルグ・バゼリッツ
Georg Baselitz
1938年−

ゲオルグ・バゼリッツは、1938年旧東ドイツに生まれた画家です。冷戦下の旧東ドイツで半生を過ごし、その後西側に亡命。第二次世界戦の苦しみと破壊の中で過ごしたバゼリッツには「破壊」の概念が人生と制作活動に重要な役割を果たしています。初期の作品では人間や動物の体を切断し、ずらして並べる「破損絵画」と呼ばれるシリーズを制作し、1969年には人物や風景の上下を逆転させて描く「さかさま絵画」という手法にたどり着きます。この衝撃的絵画は初期ルネサンス以来の遠近法に基づいた私たちのまなざしのあり方に根本的な問いを突きつけました。

80年代に入ると、木材を電動のこぎりなどで刻んで彩色を施した彫刻も手がけるようになります。「現実とは絵画である。それは決して絵画の中にあるものではない。」をマニフェストに、具象的な絵画に真摯に立ち向かってきたバゼリッツの作品は、世界中から極めて高い評価を受けています。

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