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ARTIST/ART

コンラッド・マルカ=レリ
Conrad Marca-Relli
1913年―2000年

コンラッド・マルカ=レリはニューヨーク派の抽象表現主義の中心的人物の一人として知られるアメリカ生まれのイタリア人アーティストです。

マルカ=レリは1913年にボストンのイタリア系移民の家に生まれ、ヨーロッパとアメリカを行き来しながら幼少期を過ごしました。13歳の時に一家はニューヨークに移住し、1930年にはクーパー・ユニオンに短期留学するなどニューヨークで本格的な教育を受けました。1935年から三年間WPA(Works Progress Administration)に勤務し、当初はレオナルド・ダ・ヴィンチ美術学校で教師を務め、その時の生徒には のちにウィレム・デ・クーニングの妻となったエレイン・フリード(エレイン・デ・クーニング)もいました。WPAを通じて彼はウィレム・デ・クーニングやフランツ・クラインなどのアーティストと知り合いました。そして第二次世界大戦での兵役後1946年にニューヨークに戻り、1947年に初の個展を開催しました。イタリアとフランスに一年間留学した後、マルカ=レリはグリニッチビレッジのアートシーンで活躍するようになりました。アルベルト・ブッリやジョルジョ・デ・キリコ、ジョルジョ・モランディ、パオロ・ウッチェロなどから影響を受け、またイタリア・ルネッサンス期の建築物からも影響を受けるなど 彼はイタリアの伝統に強い親近感を抱いていました。

1952年に二度目のメキシコ旅行をし、当時絵具が不足していたことや、日干し煉瓦で出来たアドビの家々の光の戯れに魅せられたことがきっかけとなり、マルカ=レリはコラージュに移行していったと考えられています。1955年から1958年にかけて彼は抽象表現主義のダイナミズムを感じさせる表現力豊かなコラージュ・アクション・ペインティングのシリーズを制作しました。1961年以降には 合成樹脂や金属など、他の素材を使ったコラージュを試みるようになりました。マルカ=レリはアメリカやフランス、ドイツ、イタリア、スペインなど各地で個展や回顧展を開催しています。

彼の作品はアトランタのハイ美術館、ソロモン・R・グッゲンハイム美術館、ハーバード大学美術館、シカゴ美術館、クリーブランド美術館、デンバー美術館、ロサンゼルス・カウンティ美術館、ウォーカー・アート・センター、イェール大学アートギャラリー、メトロポリタン美術館、ニューヨーク近代美術館、ホイットニー美術館、カーネギー・インスティテュート、サンフランシスコ近代美術館、ナショナル・ギャラリー・オブ・アート、スミソニアン博物館アメリカン・アートなど多くの美術館にコレクションされています。

2000年にイタリアのパルマで亡くなる直前、マルカ=レリはイタリアの名誉市民となりました。

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