シャルル・カモワン
Charles Camoin
1879年−1965年
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シャルル・カモワンは1879年、フランス・マルセイユ生まれの画家です。パリのエコール・デ・ボザールでギュスターヴ・モローに師事。そこで出会ったアンリ・マティスやアルベール・マルケらとともに、フォーヴィスト運動に貢献し、その名の由来となったサロン・ドートンヌに出品した創設メンバーとして知られています。初期の作品はプロヴァンスの伝統に影響を受けており、大胆な筆致で自由に描かれた印象的な色彩はポール・ゴーギャンの作品を彷彿とさせるものでした。その後は色よりも光に焦点を当てるようになっていき、スタジオでも屋外でも自然から直接絵を描くようになりました。
やがてフォーヴィスムの衰退とキュビスムのような新しい芸術的潮流の出現によって深い芸術的危機に陥り、80点以上の作品を破棄してしまいますが、後に絵画への興味と描く喜びを取り戻し、制作を再開します。同時期にルノワールのアトリエを訪れると、その作風はより色彩的で官能的になっていきました。カモワンの作品はシカゴ美術館、ニューヨーク近代美術館、ニース美術博物館、パリのポンピドゥー・センター、ダラス美術館などに収蔵されています。