シャルル・ユーフラジ・クワシーは1838年、フランス・ドラヴェイユで、オーストリアの画家カール・ジョセフ・クワシーの息子として誕生した画家です。当初は父のもとで修行をしていましたが、後に船乗りとなり世界中を旅して回りました。帰国後は複数の画家に師事して正式な芸術教育を受け始め、早い時期からパリのサロンに定期的に出展し、数々の賞を受賞しました。また、ブルトンやノルマンディーの海岸の風景、北海の風景、パリ郊外の風景などを得意とし、画家テオフィル・ポイルポットと共同してさまざまな風景画を制作しました。

後に美術教師となり、マリー・ジョセフ・レオン・クラベル（アイウィル）やエミール・クラレルなど著名な弟子を指導しました。コントラストを巧みに操り、卓越した技術を駆使して描かれた繊細かつ力強い作品は生前から高く評価されており、19世紀を代表する画家のひとりとして後世に名を残しています。