ジェニファー・バートレットはアメリカ人アーティストです。大規模なインスタレーション作品『Rhapsody（1975-1976）』に見られるように 彼女の絵画、ドローイングや版画は 抽象と具象を兼ね備えています。家や山、木々、庭園、海など　多くの場合バートレットの主題は平凡です。しかしそれらは 深い意味を与えるような方法で構造化され形式的に分析されています。彼女は様々な方法論を模索し、芸術的な形式に疑問を投げかけています。

「私は二つの大きなシリーズを作りました。一つは抽象的で、もう一つは比喩的なものでした。
　抽象的な絵画は それが描いているものに近いことが多いので、実際には比喩的な絵画よりも比喩的だと思います。
　赤い正方形を描くと、ある一定の測定可能な次元の赤い正方形ができます。花瓶を描くと、花瓶は測定可能ではなく 赤い正方形よ
　りも抽象的です。」

1941年3月14日カリフォルニア州ロングビーチで生まれたバートレットは、オークランドのミルズ・カレッジで学び、著名な抽象画家エリザベス・マレーと親しくなりました。その後イェール美術学校でMFAを取得し ブライス・マーデンやリチャード・セラなどの仲間と共にアレックス・カッツやアル・ヘルドの下で学びました。

彼女は現在ニューヨークを拠点に活躍しています。彼女の作品は現在　ダラス美術館、ロサンゼルス・カウンティ美術館、サンフランシスコ近代美術館、ニューヨークのメトロポリタン美術館、ホイットニー美術館、ロンドンのテートギャラリー、ミネアポリスのウォーカー・アート・センター、ワシントン・ナショナル・ギャラリーなど様々な機関のコレクションに収蔵されています。