ジェームス・ウェリングは1951年、アメリカ・コネティカット州に生まれ、現在はロサンゼルスを拠点に活動するアーティストです。カリフォルニア芸術大学でジョン・バルデッサリのもと美術を、そして独学で写真を学び、1976年にロサンゼルスの建築とポートレートのシリーズで活動を開始します。1981年にニューヨークで開催した個展でその名が知れることとなり、ポスト・コンセプチュアルアーティストの旗手として高い評価を得ました。写真を主な表現媒体とし、ポラロイド、ゼラチンシルバープリント、デジタル、フォトショップなど様々な手法を用いて、コンセプチュアル・アートの遺産を写真の技術的実践に結びつける深い形式的なプロセスを維持しながら、あいまいさと懐疑論を探究しています。

個人的にも歴史的にも意味のある場所を訪れ、カラーフィルターをかけて撮影した写真をデジタル処理し、時にはそれに音楽家である兄が効果音や音楽をつけるなど、独自の作品を展開するウェリングは、2014年、ニューヨーク・タイムズ紙に「今日最も影響力のある写真家の一人」と評価されるとともに、ニューヨークの国際写真センターが授与する「インフィニティ・アワード」の受賞者の一人にも選ばれています。日本を含む世界各国で個展を開催し、その作品はMoMAやメトロポリタン美術館など多くの美術館に所蔵されています。

 

▼公式サイトはこちらから
http://jameswelling.net/