ジェームス・ローゼンクイストは巨大な絵画や版画作品で知られるアメリカのポップアートを代表するアーティストです。彼のモンタージュのような作品は しばしば商業的イメージを流用し、大衆文化やシュールレアリスム、歴史的絵画手法を組み合わせています。

「私の作品の美意識の多くは　コマーシャルアートをすることから生れています」彼はかつてこう言いました。

「一切れのパンを、アロハシャツを、映画スターを　私は描きました。それはとても面白いことでした。ニューヨークに来る前は システィーナ礼拝堂を描きたかったのです。これが生きた壁画の学校だと思いました。」

水爆実験のキノコ雲やマスメディア上の通俗的な広告、ポピュリズムのイメージなどを寄せ集めて描いた作品『F-111』（1964-1965）。タイトルのF-111とは当時のアメリカ最新鋭の戦闘機の名であり 彼はこの作品でベトナム戦争への批評を投げかけ 国際的に高い評価を得ました。

ローゼンクイストは1933年アメリカのノース・ダコタ州、グランド・フォークスで生まれ、ミネソタ大学に通い、その後アート・スチューデンツ・リーグ・オブ・ニューヨークでジョージ・グロスやモリス・カンター、エドウィン・ディキンソンらの下で学びました。1957年から1960年まで彼は看板画家として生計を立てていました。その後ニューヨークのロウアーマンハッタンのスタジオに移り、エルズワース・ケリーやロバート・インディアナ、ジャスパー・ジョーンズやロバート・ラウシェンバーグ、ジャック・ヤンガーマンなどのアーティストに出会いました。そして彼の主題は徐々に　文化的な言及から抽象的なものに移行してゆきました。2017年、ローゼンクイストはニューヨークで亡くなりました。

彼の作品は　シカゴ美術館、ニューヨーク近代美術館、ワシントン・ナショナル・ギャラリー、ロンドンのテートギャラリーなどにコレクションされています。

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http://www.jamesrosenquiststudio.com/