ジャン・ジャンセン
Jean Jansem
1920年―2013年
ジャン・ジャンセンは 裸婦や静物、鬱蒼としたような背景の物悲し気な肖像画などで知られるフランスで活躍したアルメニア人画家です。ガッシュや水彩、インクや油彩など様々なメディアを用い、様式化された質感のある美学を表現しました。
「絵を描くという行為は、私たちが何者であるかを明らかにします
私たちは愛するものに 裏切られるのです」
ジャンセンは1920年にトルコのブルサに生まれ、1922年に一家はギリシャに逃れ、幼少期はギリシャのテッサロニキで過ごしました。その後1931年にフランス、パリ郊外のイシー=レ=ムリノーに移り そこで絵を描き始めました。ジャンセンが初めて専門的に美術を学んだのは モンパルナスの無料アカデミーであり、その後は エコール・デ・ザール・デコラティフ(装飾芸術学校)で学びました。この頃のジャンセンは 移り変わる国民意識など国家的な問題をテーマに、独自の世界観にこだわった作品を発表していました。
ジャンセンは1953年に芸術文化勲章を受章し、2003年にはフランス軍から爵位を授与されました。また2010年にはアルメニア大統領から名誉勲章を受章するなど、彼の作品は そのキャリアを通じて高い評価を受けています。日本では1993年に長野県の安曇野に、世界で初めての彼の美術館「安曇野ジャンセン美術館」が開館し、親しまれています。
彼の作品はパリやニューヨーク、ロンドンやシカゴ、ベイルートなど、日本を含む世界各地で展示されています。
ジャン・ジャンセンは2013年パリで亡くなりました。
▼安曇野ジャンセン美術館 公式サイトはこちらから
http://www.musee-de-jansem.jp/