ジャン=シャルル・ブレは マリオ・メルツのポップ・アートや、アルテ・ポーヴェラ、ヌーヴォー・レアリスムなどの影響を受け、1980年代以降 国際的に作品を発表しているフランスのアーティストです。
ブレは1956年フランスのナントに生まれ、1974年から1979年までレンヌのエコール・デ・ボザールで学びました。1980年代初頭、街頭や地下鉄で回収されたポスターの裏に絵を描くことが多かった彼の作品には、モニュメンタルなまでに拡大されたキャラクターが見られます。
1981年には 作家で美術評論家のベルナール・ラマルシュ=ヴァデルが企画した展覧会「To finish in style」に参加し、フィギュレーション・リブレのムーブメントを生み出しました。そして1982年のボルドー現代美術館での初個展を皮切りに、パリやニューヨーク、バーゼル、ローマ、アムステルダム、ロンドン、東京など 世界中のギャラリーや美術館で作品を発表しています。
1987年にはパリのポンピドゥー・センターで個展を開催し、1990年にはパリの地下鉄アサンブレ・ナシオナル駅のデザインを手掛け、2004年に同駅のデザインを更新し話題となりました。2008年から2009年にはスイスのジュネーヴ大劇場のシーズンポスターのための一連のグラフィック・プロジェクトも手掛けました。この一連のシリーズは、写真や紙の切り抜き、コラージュを組み合わせた大きなグワッシュの多作シリーズの始まりとなりました。
彼の作品は現在 CAPCボルドー現代美術館、フランス国立図書館、カルティエ現代美術財団、パリの装飾芸術美術館、アンティーブのピカソ美術館、ベルギーの彫刻と版画の美術館、カナダのモントリオール現代美術館、マドリッドのARCO財団、ニューヨーク近代美術館、ワシントン・ナショナル・ギャラリー、日本の高知県立美術館、モナコ新国立美術館、オランダ王立図書館、スイスのバーゼル市立現代美術館、ローザンヌのヴォー州立美術館、イギリスのテート・ギャラリーなどのパブリックコレクションに含まれています。