ダレン・アーモンドは1971年にイギリスのヴィガンで生まれ、現在はロンドンに拠点を置く現代美術家です。時の流れや場所、歴史に魅了され、現実と記憶が交錯する作品を写真や映像、彫刻、インスタレーションなど多岐にわたる媒体で表現し、その作品はいずれも抒情的で瞑想的な美しさを湛えています。世界各国を旅しては古代遺跡や産業遺跡、自然などの風景を、人間の営みの威厳や儚さを呼び起こす作品へと昇華させる作風でも知られています。

1993年にウィンチェスター美術学校を卒業し1995年には初の個展を開催。そして1997年にはイギリスの現代美術界に旋風を巻き起こしたYBA（ヤング・ブリティッシュ・アーティスト）活動の頂点とされる「センセーション展」に最年少で出展し、話題となりました。その頃から日本にも訪れ、京都の比叡山で「千日回峰行」に臨む僧侶に伴走しながら撮影した映像インスタレーション「Sometimes Still」や、茨城県の桜を撮影した写真のシリーズ「Day for Night」などを手がけています。