ハリー・キャラハン
Harry Callahan
1912年−1999年
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ハリー・キャラハンは1912年、アメリカ・デトロイトに生まれた写真家です。モーターシティと呼ばれる自動車産業の盛んなデトロイトでクライスラー社に勤務する中、26歳の頃写真に興味を持ち始め、カメラクラブに入会して独学で写真を学びます。29歳の時に聞いたアンセル・アダムスの講演に大きな影響を受け、大型カメラで本格的に撮影するようになります。
キャラハンが主題としたものは妻と娘、自分の住む町、田舎の牧歌的なディテールなど極めてパーソナルなものでした。簡潔で洗練された表現でシカゴの都市風景を捉えたシリーズや、海岸や草木など自然のディテールを強調したシリーズなど、数多くの作品を生み出しています。生涯にわたりパーソナルな作品を創作しながらもニュー・バウハウスやロードアイランド・スクール・オブ・デザインなどの名門スクールで教鞭をとり、写真教育者としても長きにわたり貢献しています。キャラハンの作品はメトロポリタン美術館をはじめ、ハイ美術館、シカゴ美術館など多くの美術館に収蔵されています。