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ARTIST/ART

フランツ・ウェスト
Franz West
1947年−2012年

フランツ・ウェストは、1947年にオーストリア・ウィーンで生まれた芸術家です。幼い頃から母がイタリアへアート鑑賞旅行に連れて行くなどたくさんの芸術に触れ、1970年に芸術家としての活動を始めます。1960年代から70年代のアクション主義とパフォーマンスアートに触れた世代のアーティストに属していながらも、「芸術品に触れてはいけない」と言った西洋美術の古くからの考え方と、作品と観る者との間の受動的な関係を否定し、観る者が積極的に芸術の構成要素となりうる能動的な作品を作り出していきます。それらは抽象的でインタラクティブな彫刻から家具やコラージュまで、ウェストの作品は一見軽快ながら哲学的な要素を含んでいるのです。型破りとも言える斬新な感覚で1980年代に生み出したのが「Adaptives」というコンパクトで持ち運びのできるミクストメディアや彫刻です。触れて、持ち運んで、使って、身につけてはじめて芸術品として完成するのです。

1990年代後半になると、ウェストは塗装を施したアルミを用いた大規模な作品に目を向けるようになります。ウィーンのソーセージの形と、自らの作品のコンセプト「Adapthives」にヒントを得た、モノクロでつぎはぎのあるような表面を持った作品は、座ったり、横になってくつろいだりと家具としての一面をも持ち合わせています。ウェストの作品はヴェネツィア・ビエンナーレやドグメンタなど世界各国の展覧会の常連となっており、日本では2000年に開催された第1回横浜トリエンナーレや、2010年のあいちトリエンナーレにも参加しています。

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