ブリットン・トリヴァー
Britton Tolliver
1976年−
ブリットン・トリヴァーは1976年、アメリカ・テネシー州に生まれ、現在はロサンゼルスを拠点に活動する現代美術家です。イーストテネシー州立大学とクランブルック美術アカデミーに学び、そこでの伝統的な教育に加え、美術理論や評論文に熱心な関心を寄せたことが、トリヴァーの芸術活動の強固な基盤となっています。さらにはデトロイトの現代美術館での勤務経験は、歴史的な影響や洗練された色彩感覚、抽象的な構図を知る上で重要な役割を果たしました。
服役中に制作したという初期の作品は、幾何学的な切り口や角ばった線を用いて平面が無限に重なり合っていることを表現しており、近年ではジェスチャーと幾何学的抽象の両方を組み合わせた作品を制作しています。また、グリッドに興味を持っており、ミニマリズムや構造主義への概念的言及として、多くの作品で連続的に現れるグリッド構造を用いています。多色で詳細に描かれた動きのある下絵をマスキングすることでグリッドを形成し、その上に不透明な単色の絵の具を重ねて立方体を作り上げるのです。大胆かつ自信に満ちたトリバーの絵画は、形式を覆し新たな展望を切り開きます。トリバーはこれまでにアメリカ国内をメインに数多くの個展、グループ展を開催しています。