ベッティナ・ランスは1952年、フランス・パリ郊外に生まれた写真家です。モデル、ジャーナリストなどを経て1978年、26歳の時に写真家としての活動を開始。ストリッパーやダンサー、売春婦など社会の辺境に生きる人々を、生々しくもエレガントなタッチで撮影しました。そのイメージが雑誌「エゴイスト」の創始者に評価され、同誌からデビューを果たします。1980年にはポートレート「Female Trouble」を発表。1980年代半ばにはヴォーグやフィガロなどの雑誌で活躍しました。
1990年から92年にかけてセルジュ・ブラムリーとのコラボで制作されたヌード写真集「Chambre Close」は、パリの女性たちのあられもないポーズが話題となり、ヨーロッパのみならずアメリカ、日本、オーストラリア、モスクワなどでもベストセラーとなり、その名が世界中に知れ渡りました。1995年にはフランスのシラク元大統領に招かれ、大統領選の最終段階を追った一連の写真の舞台裏を担当。選挙後には大統領の公式カメラマンとしての依頼も受けました。2000年代に入ってからはシャネル他数々の広告や雑誌の仕事を手掛けるとともに、個人プロジェクトにも精力的に取り組み、2007年にはレジオン・ドヌール勲章を受賞。現代フランスを代表する写真家として評価を受けています。
長きにわたり主に女性を被写体としており、女性たちがまとう華やかさと儚さ、内面から湧き出る美、そして怠惰な雰囲気を持つ作品は、「ランスでなければ写せない」とまで言われる仕草や眼差しとともに、その瞬間を切り取った本能的な女性たちの姿を捉えています。
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