ベルナール・ベネは1941年、フランス南東部のシャトー＝アルヌー＝サン＝オーバン出身のコンセプチュアル・アーティストです。幼い頃から絵画に親しみ、11歳の頃にピエール＝オーギュスト・ルノアールの本を読んで「自分の絵画の才能でキャリアを築くことができるかもしれない」と考えてその道を歩みだしました。初めてその名が知られることとなったのは1960年代、タールを用いた絵画やTas de charbon（石炭の山）、段ボールのレリーフなど形状を持たない作品の発表でした。その後はドナルド・ジャッドやアルマンなどミニマリストの彫刻家の作品に触発され、壁掛け式、また自立型の作品の制作も始めます。1979年にはベネのキャリアにおいて大きな転機となる木製のレリーフのシリーズ「Arcs, Angles, Diagonals」と、2つの円弧で構成された金属製スカルプチャの制作を始めます。

ベネの作品は数学的概念や科学理論に関連した抽象的な作品を作り、それらを芸術の領域に置き換えることで知られています。またベネの彫刻は、屋内の白い壁に飾っても、屋外の自然の風景の中に設置されても、周囲の環境と共鳴し対話します。現在はニューヨークとフランスのル・ムイを拠点に活動を続けており、その作品は世界各国の著名美術館に収蔵されています。

 

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http://www.bernarvenet.com/