ペーター・ドレーアー
Peter Dreher
1932-2020年
ペーター・ドレーアーは、ドイツを代表する現代画家のひとりであり、その精緻な写実表現と時間をテーマとする探究で知られています。フライブルクを拠点に活動し、1965年から2000年までカールスルーエ美術アカデミーで教授を務め、多くの後進を育てました。
彼の代表的な連作《Tag um Tag ist guter Tag(Day by Day, Good Day)》は、1974年に始められた「コップの静物画」を描き続けたシリーズで、生涯を通じて数千点に及ぶ作品を残しました。同じ対象を昼夜を問わず繰り返し描くことで、時間の流れ、見るという行為の本質、絵画の存在意義そのものを問いかけています。
ドレーアーの作品は、静謐でありながらも精神性を帯び、ミニマリズムや禅的思想とも響き合うものとして国際的に評価されています。その創作姿勢は「日常を特別なものへと変える」試みであり、彼の作品は鑑賞者に見ることの深さと豊かさを体験させます。
主要な展覧会は、ホワイトチャペル・ギャラリー(ロンドン)、LACMA(ロサンゼルス)、バーディッシャー・クンストフェライン(カールスルーエ)など世界各地で開催され、現在も多くの美術館・コレクションに収蔵されています。
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