マルセル・デュシャン
Marcel Duchamp
1887年−1968年



マルセル・デュシャンは、1887年フランスに生まれ、晩年にアメリカに帰化した画家、彫刻家です。ダダイズムに深い関わりを持ちつつもダダ・グループには属しておらず、多くのシュルレアリストとコラボレーションをしていたにも関わらずこちらもグループへの参加招待は断っており、現在のデュシャンの美術史的な位置付けは、パブロ・ピカソ、アンリ・マティスらと並んで「20世紀初頭の造形美術において革新的な発展を促したアーティストの一人」とされています。
1912年以降は油絵を放棄し、ほとんど作品らしい作品を残していないことから、点数としては少ないものの個々の作品が後の現代美術に与えた影響は計り知れません。以降は既成のものをそのまま、あるいは若干手を加えただけのものをオブジェとした「レディ・メイド」を散発的に発表しています。代表作として「大ガラス(彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも)」や、「泉」があります。